なぜ安定志向を求める学生は金融に就職したがる

金融機関について就職したがる学生について

空にお金マーク

金融機関について就職したがる学生について

現在の日本は不況が長引き、閉塞感が漂っています。その時期に社会に踏み出すことになる就職を控えた学生たちのなかでは、就職先として金融機関が非常に人気となっています。

その理由は、学生たちの安定志向です。銀行や証券会社、保険会社などの金融機関は時代を問わず人気が高く、例外と言えるバブル期を除けば就職ランキングでは常に上位に位置しています。現在では就職ランキングの上位が全て銀行や保険会社などで占められるほどの人気ぶりなのです。先行きが見えない経済状況のなか、こういった企業に学生が集まるのは定年まで安定して働けるという理由が大きいと言えます。

    ◇安定している仕事の基準

  • 毎月の給料が安定している
  • 終身雇用である
  • 会社が潰れる心配がない
  • 休みがしっかりしている

長い歴史を持つ銀行や証券会社、保険会社では日本の代表的な労働環境である定年制や年功序列といった制度が残っており、大きな実績を残せなくてもミスさえなければ順調に昇格と昇給を勝ち取れることが多いのです。そのため能力がなくても、年功序列のおかげで課長や係長といった役職につくこともできます。

また、会社そのものも経済の潤滑に欠かせないお金を扱うという性質上、たとえお金がWEBマネーに変わったとしても金融業界は淘汰されることはなく、大きな浮き沈みがない業種であるという強みを持っています。過去に破綻した例はあるものの、政府による救済や別会社による買収などで完全に表舞台から消えてしまうと言うことは滅多にありません。

現在の学生は、とにかく一つの会社で働き続けることを重視する傾向にあるため金融機関を含め安定した会社に就職したがるのです。